司法書士法人 あかいわ事務所
家族信託のトラブルを避けるため...

基礎知識Knowledge

2024.06.28

家族信託のトラブルを避けるために知っておくべきことを解説

将来、認知症になるリスクに備える方法の一つが家族信託です。
これは、元気なうちに財産の管理・処分を家族に託す制度ですが、場合によってはトラブルになるケースもあります。
どのようなトラブルが考えられるか、そうならないための対策について解説します。

家族信託でよくあるトラブルと対策は?

家族信託の手続きを取ったものの、こんなはずではなかったと後悔するトラブルが起きることがあります。
以下でよくある例を挙げたいと思います。

1.家族仲が悪化する

家族信託の手続きをしたことによって、家族仲が悪化する場合があります。
家族信託は、財産を所有している委託者、財産の管理・処分を任される受託者、財産から利益を受ける受益者という3者の関係で成り立っています。
通常受託者と受益者は同一人物となります。

具体的に例を挙げます。
AさんはBさん、Cさんという2人の息子がいます。
Bさんの勧めで家族信託の手続きをして、自宅の名義をBさんに変更しました。
ところがCさんに家族信託の話をしていなかったため、なぜ不動産の名義がBさんに変更しているのかとトラブルになりました。
これをきっかけに家族仲が悪化した…というわけです。

また、家族信託は相続対策に有効ですが、法定相続人の間で不公平は財産承継を行うと遺留分の問題が発生するので、注意しなければいけません。
遺留分侵害額請求の申立てをきっかけに、関係が悪化するケースもあります。
家族信託の手続きを取る場合は、家族でよく話し合い、情報を共有することが重要です。

2.税金が発生する

家族信託を利用したことで、贈与税、相続税などの税金がかかる可能性があります。
信託財産の金額によっては高額になる場合があるため、注意しなければいけません。
さらに信託財産を受けたことで利益が得られれば所得税や住民税がかかり、不動産を手に入れたら登記申請時の登録免許税や、毎年固定資産税がかかります。
税金に関しては避けられないものですので、その分をあらかじめ見込んで対策しておく必要があります。

3.家族信託の契約書不備でトラブルが発生する

家族信託の契約は自分たちで行うのが可能ですが、契約書不備によるトラブルが発生する可能性があります。
家族信託は、財産の管理・処分を家族に託す非常に重要な契約です。
「こんなはずではなかった」と後悔しないために、法律の専門家のアドバイスを受けながら、契約を交わすことをおすすめします。

家族信託については、司法書士法人あかいわ事務所にご相談ください

今回は家族信託を契約したあとに生じるトラブルについて解説しましたが、そもそも親が認知症になってしまったら、家族信託の契約そのものができなくなります。
すべての人にとって家族信託がベストというわけではありませんが、もし家族信託の利用を考えているなら、親が元気なうちに行動を起こしましょう。
家族信託で分からないことや不安な点がありましたら、司法書士法人あかいわ事務所にご相談ください。

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